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やっぱり今日も雨で、そして尚かつ寒かった。
こう、もっと太陽サンサンのはずの6月なんだけどなぁ、例年は。

そんなスッキリしないお天気の中、ハーバードにある Longy School of Music で行われた吉田兄弟のライブに行ってきた。

7時開場の7時半開演。
会場は非常にこぢんまりした音楽堂。三味線のみのアコースティック(?)な演奏なので大ホールよりこの小規模なホールの方がダイレクトに伝わっていいのかなと思う。

観客の大半は日本人だったけれど、こちらの人もチラホラ。
事前の宣伝活動をあまり知らなかったのだけれど、十分に告知は行き届いていたのかな。なんだかすごく小規模な印象だった。
恐らく彼らは西海岸(サンフランシスコ etc)などでも演奏会を行って東に移動してきたはずで、MCを務めた人が「300人が入るホールが4日間連続で満席でした」と(英語で)挨拶していたけれど、今日はどう見積もっても100人足らずだったんじゃないかなぁ。


NYのような、新しいものに敏感な土地柄と違い、ボストンはリベラルと言えどもちょっと保守的なところもある。
彼らはアメリカ・デビューも果たし評判にもなっている、と言っても実際にはそれほど華々しく脚光を浴びているわけではないからもっと宣伝があってもよかったんじゃないかと思わなくもない。

時間通りかれらはステージに登場し、落ち着いて調音してからまずは伝統的な津軽三味線の曲を演奏した。
基本的に伝統的な曲と彼らのオリジナルとを織り交ぜた構成で、すごく日本的な音楽を聴かせた後にモダンジャズを聴くように激しく西洋的なメロディも取り入れた彼らの音楽を演奏した。

わずか$10だったのでロスで録音されたという彼らのUS版最新作『吉田兄弟 ?』(曲順が違うけれど収録曲は日本盤『Yoshida Brothers』と同じ)も買ってしまった。直筆サイン入り限定20枚のうちの1枚。$10って、安っ!(笑) 
サンフランシスコでは$20で売ってたそうだが、なんでボストンでは半額なのだ?チケットの値段が高かったから?
たとえば日本でチケット代が4000円~5000円ぐらいするのは相場かなと思うけれど、こちらで$45のチケットというのはかなり高額です。
3月に言ったドナルド・フェイゲンで$55、ジェイミー・カラムのライブで$35だったので…。

この最新CDには彼らが昨年「スマステ5」に出た時に演奏した「CANON」も入っている。(だから買ったのだけれど)
そして彼らは「津軽じょんがら節」やその「CANON」を含む15曲ほどを演奏してくれた。

左に兄の良一君、右に弟の健一君という並びはいつも通り。
演奏を聴いていると良一君の方がソフトでしなやかな演奏、弟の健一くんの方がメリハリの効いたパワフルな演奏という感じ。嫌でも2人の演奏を聴き比べてしまうのだけれど、そうすると個人的には健一君の演奏の方が情熱的に響くから自然に目も彼を追うようになる。でももちろんお兄ちゃんの演奏も柔らかくて美しかったけれど。
同じように同じ師匠について三味線を修得しても個性の違いが見えて面白い。

こんなお天気のせいかホール内はすごく寒くて(恐らく彼らのための空調のせいもあったろうけれど)、オーディエンスは少し大人しく、反応も静かだった。カリフォルニアで熱い反応を受けてきたのなら彼らにとって今晩の観客の反応は鈍く映っただろうなぁ。
クォリティの高い演奏だったけれど、残念ながら今日の演奏にわたしの心を動かすほどのパワーは感じられなかった。これは彼らのせいというよりも、このヒドイお天気と少人数ゆえの熱気の少なさ、アッサリとした会場の雰囲気など、いろんな要素が重なり合ったせいかも知れない。

家に帰ってきてから『Yoshida Brothers ?』を聴いてみた。

うーん。
彼らが津軽三味線という楽器と西洋楽器のコラボを試みて、津軽三味線の新しい可能性を探ろうとしている姿勢はわかるのだけれど、既存のロックやカントリーやクラシックのような演奏と津軽三味線をシンプルにミックスしているだけ、というような印象で斬新さは感じられないなぁ…。

ストリングスやエレキ&アコースティックギターやドラム、パーカッションやピアソラばりのバンドネオン等の音に混じって津軽三味線も鳴っている、というフィーチャーの方法で、三味線の音が外の音から抜きんでて耳に飛び込んでこない。
別に津軽三味線でこの曲を演奏しなくてもいいんじゃないのか、とすら思ってしまうアレンジだってある。たとえばジョン・レノンの『Oh My Love』なんかね。これは選曲のセンスも問われるのかも知れない。

モダンジャズ的であるけれど兄弟の三味線だけで演奏されている『CANON』や、伝統的な『津軽じょんがら節』なんかの方がわたしには遙かに力強く、津軽三味線本来の音の太さやきらびやかな高音、糸のすべる音、バチの音などが耳に届いて魅力的だ。
西洋音楽とのコラボレーションを図るのであれば、もっと西洋音楽の方を津軽三味線に近づけるアレンジや選曲の方がいいのではないだろうか。津軽三味線で(ギターの代わりに)演奏してみた、というような手軽なアレンジに終始するのではなくてね。

ライブで拍手が多かったのも西洋風な旋律の曲をギター風に弾いた曲よりも、純日本風の伝統曲を弾いた時の方がオーディエンスには受けていたように感じられた。

でもさすがに演奏技術は素晴らしかった。
彼らが演奏しながら発する「ヘィッ」 「ハイヤッ」「ホゥッ」というかけ声の勢い、演奏が盛り上がる部分(カデンツァ?)での張ったバチの音など、リズムで聴かせる津軽三味線の面白さも味わった。

せめてお天気がよければねぇ!


【本日のBGM】   Go Back To China / くるり  (吉田兄弟じゃないのか…?)





















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