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信じられない。
(CMを抜いて)わずか45分の中でこれだけ見応えのある展開を盛り込めるものなのか。
これはひとえに脚本の林宏司の素晴らしさに尽きる。

構成もスリリングで面白さ満載なのだが、このドラマには印象的な名セリフもてんこ盛り。もしかしたら原作のマンガにも登場するのかも知れないけれど、キャラクターの性格を印象づけるいいセリフがたくさん登場する。

この人の脚本で見たことのあるドラマは『離婚弁護士』だけだけれど、これもエリート街道を走ってきた弁護士・間宮貴子が逆境に追い込まれ、法律事務所の面々との交流を経て人間として成長し、そして弁護士という仕事も見つめ直すという「元気をくれるドラマ」になっていて面白かった。

とにかくこの第10回のすごいところは、普通のドラマだと1つの見せ場で引っ張れそうなところを、たたみ掛けるように5つも6つも「これでもか!」ちゅーくらいに仕込んであるところ。
3人目のバチスタ患者を救うため、視聴者をもだます形で進むストーリー。もちろん彼らが患者の命をあきらめるわけないのはわかっているのだけれど、それでも最後まで本当に救えるのか、それともあきらめてしまうのかというかけひきを明らかにしないで引っ張る形は面白かった。

まず冒頭の5分で伊集院くんの機転によって赤ちゃんの命を救う、そこで彼の成長と非凡さを見せているのも後の展開のキーポイントになっているのが上手い。これによって霧島と野口からの信頼度が増す、というわけですね。木原が伊集院に感じる脅威もね。
霧島が若手の伊集院を取り込もうとする、ココでの伊集院の使い方も上手い。
徹平くんはほんとに好演してるなぁ。


3人目のバチスタ患者、生後9ヶ月の赤ちゃんのバチスタ手術は「勝ち目のないオペ」として野口教授(岸部一徳)から反対を受けて他の病院への転院を余儀なくされる。

両親の切実な訴えを痛いほど受け止める朝田たちだけれど、医局という組織の中にいる限りその政治の枠を飛び越えて治療を行うことができない。

「我が子の初めてのおしゃべり…ご両親にも聞かせてやりたいな」

藤吉(佐々木蔵之介)のさり気ない言葉が胸に染みる。
これはこのドラマを見ている者すべての気持ちを代弁していて、わたしたちにまた揺さぶりをかける。

教授会における医局の政治、伊集院まで取り込んで明真のバチスタ・チーム(ひいては朝田)潰しを着々と進める霧島、彼の執着と攻撃性を生んだ彼の過去、バチスタ断念による赤ちゃんの転院、そしてチーム・ドラゴンが選んだ結論――これらの要素が45分に凝縮されてるのがすごい。

この第10回のストーリーは臨時教授会の開かれる日の朝から、教授会とチーム・ドラゴンの行動の2つをカットバックで同時進行で見せる。
特に20分過ぎからの、教授会が始まる展開からの見せ場の連続は非常にスリリング!

今回の演出は久保田哲史。
第5回、6回の最初のバチスタ手術の時にも見せたスローモーションの醍醐味がここでも遺憾なく発揮される。

とりわけチーム・ドラゴンの計画を秘密裏に進めるために霧島の部屋を訪れる伊集院くんのシーン。
霧島の部屋のドアがゆっくり閉まっていくタイミングと、その前を朝田と藤吉が運ぶバチスタ患者のストレッチャーが通り過ぎていく見せ方。

教授会の決着がつくはずの11時、同時に赤ちゃんの転院時刻でもある11時。チームメンバー全員のその瞬間の顔をそれぞれ暗転を使ってつなぐ見せ方。

時計が11時を指したのを確認した伊集院くんの勝ち誇った顔がいいですねぇ!おもむろにメガネを外し、「どうした?」と問う霧島に、

「そろそろコンタクトに替えなきゃ。サージカル・ルーペ、つけなきゃいけないんで。」

くぅーっ!ワクワクさせるなぁ!(笑)
教授の許可を取らずに手術できるように教授会の真っ最中に転院する段取りを整え、そして緊急オペを強行する――おぉ、これはどこかで見たような…あぁ、これはまるで『新選組!』の24話で土方が新見錦を罠にはめたやり方と同じではないですか!

急変したんです…11時になったから。
伊集院くんのセリフも上手い。

拡張性心筋症、内蔵器が通常とは真逆に位置する「内臓完全逆位」、単一冠動脈も併発していて、その上生後9ヶ月のために術野が思いっきり狭い。
どんだけハードルを上げれば気が済むんじゃい!ちゅーぐらい、この手術には高く厳しいハードルが連続している。
しかしそのハードルをクリアするために彼らが積んできたトレーニングの回想シーンの数々がまた胸を打つ。

その勝つ見込みの極めて低い試合に勝つために、彼らの技術と経験を少ない勝機につなげて勝利の精度を上げるために、彼らが何度もミーティングを重ね、立ち位置と器具を持つ手を替えてトレーニングする姿を、何となく今回のW杯の日本チームの姿に重ねてしまうのはあまりにもタイムリー過ぎでしょうか?

それにしてもチーム・ドラゴンの謀反(?)にも微笑みすら浮かべて全く動じない霧島の不気味さよ!

   「…面白くなってきた。 まだ策はある。」

…どんだけ策を用意してんじゃ!

手術室に向かって一列で歩み出す彼らが白衣ではなくスクラブ(医療用作業着)姿というのも彼ららしい。名曲「Blue Dragon」が流れる中、戦闘態勢を整えていく彼ら。
この段階でドラマはまだ15分も残している!ここまであれだけの見せ場を既に盛り込んでおきながら、ですよ!ほんとに密度が濃なぁ。この飽きさせない展開の素晴らしさに感服。

緊急オペのオープニングを飾るのはやっぱり荒瀬の麻酔の技術!ここでの「毎日この作業やってます」っていうぐらいの自然で手際のいいサダヲちゃんの芝居はやっぱり魅せます。

オペが始まってからのギャラリーの解説もわかりやすく的確で、いかに彼らがすごいことをやっているかというのをサラリと見せるのがいいですね。ね、木原先生!(笑)

それにしても教授選で野口が鬼頭の提出した新改革案にアッサリ乗り換えるドンデン返し、更に3重苦を背負ったバチスタ患者がもう1つ重大なる病気を持っていた事実を隠していた霧島の腹黒さもすごい。

最終回の1回前でこれだけの完成度を見せる、これはまさに『新選組!』の「流山」の回ですね。
これだけの要素が盛り込まれていて面白くなかったらウソです。

もう、最終回がホント待ち遠しい。
期待を裏切らない出来であることは間違いないでしょう。
楽しみです。


《業務連絡》 
ほんとにリアルタイムで語り合えないのが残念ッス、先生!


【本日のBGM】   『医龍』を繰り返し見ちゃったんでBGMなし。
 




















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