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レイモンド・カーヴァーの詩に出会ったのはいつだったろう。
たぶん『SWITCH』誌上だったと記憶している。
もうずいぶん昔の話だ。
村上春樹がカーヴァーについて書いていたんだっけ、それとも川本三郎だっただろうか。

彼の詩はとても静かで澄んでいて、そして切ない。
彼の何気ない日常の1コマを切り取り、そして彼の心の奥深くを会話でも交わすように短い言葉の中に表現する。

わたしが最初に読んだ彼の詩は 『SWITCH』で紹介されていた、”Where water comes together with other water” (『水の出会うところ』)に収録されている "For Tess"  だった。


For Tess

For a while I even let myself imagine I had died ―
and that was all right, at least for a couple
of minutes, until it really sank in : Dead.
As I was lying there with my eyes closed,
just after I'd imagined what it might be like
if in fact I never got up again, I thought of you.
I opened my eyes then and got right up
and went back to being happy again.
I'm grateful to you, you see.
I wanted to tell you.


テスに

しばらくの間、自分が死んだんだと想像してみる。それもいい。
少なくとも、ほんの少しの間はいい。ほんとうに落ち込んでしまわなければ。死んでみる。
目をとじてそこに寝ているとき、
このまま、二度と起き上がることがないとしたら、
どうなるだろうと思った。
あとで君のことを考えた。
目をあけ、起き上がって、また、うれしくなった。
君に感謝している。
それが言いたかった。


この何気ない言葉の群れの中に、カーヴァーが感じた想いの1つ1つがあふれ出すようで、またわたしは切なくなってしまう。
そしてカーヴァーの詩の透明度に、ただただ心揺さぶられてしまうのです。





















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