ADMIN TITLE LIST
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。




『池袋ウェストゲートパーク』もそうだったけれど、『木更津キャッツアイ』も放送中の視聴率はさほど高くはなかったけれど、放送後に大きな評判を呼んで人々の記憶に残り、どんどんと発展していったドラマとして有名だ。

『キャッツ』の全作の映画『日本シリーズ』は、正直言うとわたしの中では期待していた内容と出来ではなかった。
人気ドラマの多くがその作品の発展形として映画化されることが常套手段となって、そして多くの場合、ドラマ時に感じた楽しみを映画版で発見することが難しかった。
顕著な例はわたしの場合『ケイゾク』で、ドラマ作品の持つ独特の色合いやリズムを映画版では全く感じることができなかった。”彼ら”に会うことができる、というただそれだけで幸せという非常におめでたいファンではあるものの、じゃぁ映画も手放しでおもしろかったかというと決してそうではなかった。

『日本シリーズ』もわたしには同様で、放送時の視聴率はイマイチ、でも終了後DVD化された時の売り上げは抜群で評判が評判を呼んでいきなり映画化、というパターンになった。
「キャッツの面々にまた会える!」もうそれだけで幸せなおめでたいファンのわたしは、内容がどうであろうが必ずやこの映画を見ることには違いなかったけれど、「映画化」を意識しすぎた内容は(実はあまりやって欲しくない)スケールアップやお祭り騒ぎな展開で「映画化の悲劇」を感じないわけにいかなかった。

『日本シリーズ』は”知る人ぞ知る”といった感じのドラマであった『木更津キャッツアイ』が評判を呼んで続編は映画化されることに!という展開になり、内容云々よりもその勢いと盛り上がりだけでも十分にわたしに興奮を与えてくれた。

このドラマの幸せなところは、スタッフとキャスト自身がこの作品を非常に愛していることにある。当時まだ注目度のあまり高くなかった若い出演者たちにとってはこのドラマがエポックメイキングな存在になった。『IWGP』もそうだけれど、磯山プロデューサーの目利きは本当にすばらしい。

本当に「木更津キャッツアイ」に終止符を打つ今回の映画『ワールドシリーズ』は、周到に張り巡らされた伏線群、少しホロ苦く爽やか、でも「キャッツ」のテイストを崩していない作りという点で、最初のドラマ版に近い作りになっていた。裏の顔の泥棒稼業の方はまぁ置いといて。

正直スペシャルドラマという形でも構わなかったと思うのだけれど、わたしには同じスタッフ・同じキャストでキャッツの物語が見られるということ自体が最大の楽しみなので、もうこの際、形態はどうでもいいや。(笑)

延長10回、キャッツのメンバーが対戦相手の自衛隊女子チームのスラッガー(栗山千明)を敬遠するべきか否かを話し合うためマウンドに集合する場面。

昔のように頑なに敬遠することを拒むぶっさんに、メンバーは自分たちが今はもう昔の自分たちではなく、ぶっさんが死んでしまってからの3年分、成長していることを告げる。もうぶっさんが死んでしまった時点よりも前に進んでしまっていることを告げる。この先生きていかなければならない自分の人生についても考える年齢であることを告げる。

ぶっさんとの別れを受け入れられないがために、メンバーがぶっさんの最期の時期に疎遠になってしまったことを悔い、詫びる。その言葉を受け止めて寂しげな笑顔を浮かべ、振り返って

「けど敬遠はしねぇ、ぜってぇしねぇからな!!」

と吐き捨てるぶっさん。彼は3年前に時を止めてしまっている。成長はないのだ。それでこそぶっさんなのだ。
ここはいいシーンだった。

そして懐かしくてまたみんなに会いに来て、みんなに昔と同じものを期待するぶっさんの姿は、実はキャッツのファンであるわたしの姿でもあるのだ。
主人公が死んでしまう物語だとわかっているのに、以前と同じ5人の賑やかで楽しい姿を期待してしまう、わたしなのだ。

メンバーがぶっさんに告げる「ばいばい」は、彼らがぶっさんを卒業する、ぶっさんが彼らを卒業する、そしてキャッツのファンが「木更津キャッツアイ」を卒業する「ばいばい」でもあるのですね。


【追】栗山千明の芝居は残念ながら『キャッツ』には溶け込めなかった。それ以前にあまりに他の俳優たちが役に馴染み切っているために、彼女の役どころは損をしているのだけれど。あの面々に太刀打ちできるほどの技術がないと正直しんどい。
そして『日本シリーズ』からの登場であったけれど、ユッケ(ユンソナ)の役の存在もわたしにはシックリこない部分なんだな。




















管理者にだけ表示を許可する




| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 fragments  , All rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。