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semi念願のNHK金曜時代劇の(内野さんの)『蝉しぐれ』を遂に見ることができた。これには本当に感謝、感謝です。まさかこっちで見られるとは思っていなかった。

それにしても出演者が半端じゃなく豪華ですねぇ、これは!村上弘明なんて、全ストーリーの中で2、3度しか登場しない贅沢さ、なのに存在感は抜群です。この作品に対するNHKの意気込みがそこからも伝わってきます。

最初の頃、若き日の文四郎を演じるには内野さんは落ち着きすぎていてちょっとキツいかなぁなんて思ってみていたのだけれど、父・助左衛門を亡くしてからの彼は義に厚い好青年を凛として表現していて素晴らしい。
主役の確かな演技力ゆえ、観ている人間に物語以外の余計な雑念を抱かせる隙すら与えない。それに内野さん、やっぱり色っぽいです。(笑)

ついついこのドラマ版と映画版を比べてしまうのだけれど、やはり7回分の時間的余裕からか、ドラマ版の方がディティールが細かく、登場人物達の人間像も掘り下げられている分、物語に気持ちが深く入っていける。
特に矢田淑江(鈴木杏樹)のエピソードは映画では全然触れず、あくまで「矢田さんのご妻女」としてしか登場しない。だから彼女の弟・布施鶴之助についても映画では全く登場せず、欅御殿での激闘の時も文四郎の助太刀として同行したのは小和田逸平だけになっていた。


お福についても映画の木村佳乃よりも水野真紀の方が合っているように思うけれど、実はわたしは水野真紀がちょっと苦手なので、彼女に感情移入ができないのだった。あれかな、声がダメなのかな。
お互いに20年もの間想い続ける、その相手なので説得力が欲しいのです、そのぐらい心に残る女性である、と。わたしの中では水野真紀だと、うーん…。個人的な好みの問題ですが。

それにしても脇を固める俳優が豪華です。
文四郎の父・助左衛門(正しくは義父)に勝野洋。漢気のある寡黙な父親像を演じ、年齢を感じさせないテキサス。映画版の緒方拳はさすがに渋いけれど、如何せんちょっと老けすぎている気がした。勝野洋の方がいいですね。
文四郎の母・登世は竹下景子。さすがかつてのお嫁さんにしたい女優No.1の座を勝ち取ったことがあるだけに良妻賢母がハマってました。

文四郎の親友・小和田逸平に石橋保。最近あまり見る機会がないと思ってましたが、いやいや楽天家で親友思いの逸平像がすごく合っている。映画版のふかわりょうよりも茶目っ気があって愛すべき人物になっている。

文四郎のもう一人の親友・与之助に役者・宮藤官九郎ですよ。(笑)
いかにも ”剣には弱いが頭で勝つ” ていう感じがいいです。これも映画の方の今田耕司よりも適役。

映画・ドラマ両方の『蝉しぐれ』に出ているのが柄本明で、映画では磯貝主計(ドラマでは塩見三省)が演じ、ドラマでは父・助左衛門が仕えた横山家老を演じている。

renji文四郎の道場の師として石橋蓮司が演じているのだけれど、ちょっとその老け具合(というかむくみ具合?)にビックリ。最近見ていなかったからかな。わたしの中の石橋蓮司はこう(←)なのです!
映画では秘剣「村雨」については全く触れられていませんが、ドラマでは石橋蓮司演じる石栗弥左衛門が修行の末に編み出した不敗の技で、文四郎の才能を見込んで彼のみに伝授する重要な役所。

そして文四郎にとっては父の仇もであり、勢力争いのために殿様とお福の間に生まれた子を亡き者にしようとする敵・家老里村左内を演じるのが平幹二朗。映画版の加藤武(最初誰だかわからなかった!)より、よっぽど狡猾でねちっこい感じが出てて上手い!

ドラマでは里村家老の失脚後、文四郎に向けて刺客が放たれるところまで描かれる。その謎の刺客が塚本晋也というのがすごいキャスティング!(笑) しかも特典として収録されていた「プレマップ」の中に”謎の刺客・塚本晋也” ってちゃんと映像まで含まれて紹介されてて、「謎でも何でもないじゃん!」って笑っちゃったんですけど。だってプレマップって番宣のために放送前に流すんでしょう?その中で紹介しちゃったら意味ないじゃん!!って感じなんですが、まぁいいのか。布施鶴之助の道場の師範代なんだけれど、全然強そうに見えないところがまた塚本晋也っぽくていいですね。役者としても上手いんだな、相変わらず!

内野さんの殺陣もものすごく力強くシャープで、映画より数段迫力のある殺陣のシーンを楽しめた。ちょっとあの「秘剣村雨」を使う時の ”まやかしの手”のような動きはマンガチックだったけど。(笑)

蛇足だけれど魔球とか秘剣って実写化するのに困るだろうな。木之内みどりのドリームボールはどんな風にしたんだっけ?忘れちゃった。
クローネンバーグの傑作『Dead Zone』でクリストファー・ウォーケン演じるジョニーが事故のために人の手に触れただけで未来が読める特異な能力が身についてしまうのだけれど、その「未来が読めた!」という瞬間をどう映像的に表現するのかというのに困ってしまった、というエピソードを聞いたことがある。最終的に、その演技の瞬間にウォーケンに電気ショックを与え、目の瞳孔が収縮する映像で「ハッ!」と気づく、という表現にしたのだけれど、これを何度もやるものだからC.ウォーケンは痛くてたまんなかったそうです。(笑) 頭の中でイメージできても実際に映像化するのは大変だよなぁ。

それから殺陣の場面で映画版の方がよかったと思うのは、わたしが映画の紹介トレイラーを見てゾクゾクした、あの何十本という刀の抜き身を畳に突き刺して闘う場面。映画では逸平と2人だけで応戦するためあのシーンを入れたのか、それとも原作にもともとあったのか。あのシーンは秀逸でした。

もう1点、映画の方が優れていたなと思うのは音楽。
ドラマの音楽は小室等が担当し、こちらも決して悪くないのだけれど、映画の方の岩代太郎のテーマ曲は雄大で叙情的、かつ優しさにも満ちていて美しい。この曲を聴くとまさしく「蝉しぐれ」の描くせつない世界を感じることができて素敵です。
イメージソングの一青窈の「かざぐるま」も、ドラマの方のエンディング曲よりもよかったな。だってドラマのエンディングの曲はなんだか70年代後半の歌謡曲みたいなのです、今の時代に…。

真田広之が主演した同じく金曜時代劇の『新半七捕物帖』(あぁ、これももう一度見たい!)の時のエンディングの時は奥田民生の「陽」で、バックが真田さんのモノクロ写真が使われて、ちょっとした真田さんのPVとしても楽しめるほど渋くてかっこよかったのだけれど、こういうスタイリッシュな組み合わせが欲しかった、とちょっと贅沢を言ってみたりする。

金曜時代劇の『蝉しぐれ』を堪能しましたよ。内野さんはひたすら素敵でした。
宝塚の舞台『若き日の歌は忘れじ』も名作だったということですが、まず藤沢周平の物語がこれだけ美しいんだもの、どう料理しても心に残るものになるんでしょうね。
それにしてもこのドラマの録画消しちゃったなんて信じられない!わたしはかなりお気に入りですよ!(笑) >先生

文四郎とは全く異なるキャラクターを内野さんが演じたという昨年の金曜時代劇 『秘太刀馬の骨』も、こうなったら絶対観ますよ、えぇ、必ずや!


【本日のBGM】    Flake / Jack Johnson featuring Ben Harper





















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