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『ゆれる』と『フラガール』、この2作品で今年度のおおかたの映画賞は独占されてしまった。
シネカノンは良質な作品を送り出しているなぁ。代表の李鳳宇の優れた手腕なのだろうな。その昔、ミニシアターが華やかなりし頃にはシネカノンの配給でヨーロッパ映画の佳作をたくさん見た。もう大手配給だとかインディペンデント制作だとか、そういう境界線は要らないんだな。
いい映画は支持される、それだけのことだ。

『フラガール』にはやっぱり泣かされてしまった。
見終わった後のあの爽やかさというのは、他でもない、フラやポリネシアンダンスを踊る彼女たちのまっすぐな信念に突き動かされて生まれたものだ。

廃れゆく炭坑の町を救うため、家族の生活を救うため、自分自身の生き方を変えるため、女の子たちは見たことも踊ったこともないハワイアンダンスを修得する。

ハワイアンセンターが町の観光課やリゾート企業によって作り出されたのではなくて、炭坑で働いていた人たち自身が自分たちのために成功させようとする姿がこの物語の土台にあって、そのために踊る少女たちの姿が胸を打つ。

泣けてしまうのにちっとも湿っぽくないのは、彼女たちのその曇りのないひたむきな姿と登場する人々の潔さが最初からずっとブレないことと、彼らの苦闘する姿を悲観的に捉える描写が全然ないことだ。みんなが真っ直ぐ前を向いているような、そういう強さがこの映画にはある。

多くの映画賞で、時には助演賞で、時には主演賞で、そしてまた新人賞(数多くの映画に出演しキャリアを磨いている彼女にとって、このタイミングで「新人賞」ってのはどうだろう?)で蒼井優が賞を受けた。
そして一本筋の通ったたくましい母を好演した富士純子もいくつかの助演賞を受賞している。
みんなが芝居巧者なので「主演」と謳われながら割を喰った感のある松雪泰子がちょっと気の毒だけれど、彼女も決して悪くなかった。(しずちゃんもね)

ラストのあのダンスシーンは圧巻だった。
何台ものカメラを使っていろんな角度から効果的にスローモーションをン織り交ぜて踊り子たちの動きと表情を映し出す演出が、最後に向けて非常に感情を盛り上げてくれた。
この晴れ舞台の陰に彼女たちのどんな想いがあったか、それがあの最後の涙笑顔で伝わってきて、素直に「あぁ、素晴らしい踊りだったね」と声をかけてあげたくなるような気持ちになる。

娘の晴れ姿を見るために、反目していた母親がひそかに舞台を見にやってくる。興奮する観客を目の当たりにして涙ぐむ母。
あぁ、これは『シックスセンス』のトニー・コレットのエピソードみたいだ。

やっぱり劇場で見なくてよかったかも知れない。
終演の明かりがついたらきっとわたしもすぐには席を立てなかっただろうと思うから…。

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画





















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