今日は十日戎でしたね。
TVのニュースで賑やかな今宮戎の様子を見ましたですよぉ。
先日TSUTAYAで、グレン・グールドのドキュメントDVDをレンタルしてきた。
タイトルは『グレン・グールド エクスタシス』というカナダのTV局制作のドキュメンタリー番組なのだけれど、以前にNHKの教育テレビでやはりグレン・グールドのドキュメンタリーが放送されたことがあって、それかと思ったらまた別のものだった。
このNHK教育で放送されたグレン・グールドの番組を見た状況をすごく鮮明に覚えている。
母方の祖父の田舎が下駄で有名な広島県の福山で、祖父が亡くなってから一度も田舎のお墓参りをしていなかったので、母と2人でお墓参りに行くことになった。多分、社会人になって何年か経った頃だったけれど、それまで母と2人で旅に出ることなどなかったので初めての母娘旅行だった。
両親の田舎に行くことはあっても祖父の田舎を訪れたこはそれまで一度もなかったので、親戚のお宅に泊めてもらってもわたしには何だか見ず知らずのお宅に泊まっているような、不思議な感覚だった。
大阪と広島はそう遠くない距離なんだけれど、福山に一泊だけして帰るのももったないないから、お隣の尾道にも寄って帰ることにした。その頃、写真を撮ることに熱中していたので、Canonの一眼レフも持参して、目についた風景をたくさん撮った。瀬戸内の海の町だからかやたらに野良猫が多くて、どこを歩いても絵になる猫が点在し、勝手にモデルにして撮ったりした。
尾道は小さい町だけけれど風情がある。そして小さい町なのにものすごくお寺が多かった。
短い日程で観光するにはちょうどいい大きさの町で、歴史や文学や映画に縁のある場所をぶらぶらと歩いた。
もし尾道に泊まるなら、大林宣彦の映画『ふたり』に登場する、主人公・石田ひかりの友人の実家である旅館に泊まりたい、そう思っていた。大正時代の和風建築の宿なのだが、吹き抜けの階段のあるユニークな造りで、ずっと泊まってみたいと思っていたのだ。映画では「魚信」となっているけれど、実際の旅館は「
西山本館」という。
ちなみに
別館もあって、そちらはVIPが泊まるようなものすごくゴージャスなお宿。この西山本館・別館はフジテレビの「キクちゃん」こと西山喜久恵アナウンサーのご実家でもあります。
わたしと母が西山本館の宿に泊まったその夜に、先述のグレン・グールドの番組の放映があった。
部屋で夕食を取りつつだったか食べた後でくつろいでいる時だったか、TVでグレン・グールドが出ていたので「あら!」と言って、母と2人、浴衣姿で番組を見たのを覚えている。
「録画予約してくればよかった」なんて言って記憶があるなぁ。
TSUTAYAで『グレン・グールド エクスタシア』のDVDを見た時、もしかしてあの時のものかしら、と思って借りてみたんだけれど、思いの外つまらないカナダTV局制作の番組だった。
番組進行(フランス語)に演出が入っていて、ちょっと小細工が過ぎる感じで、もっと純粋にグレン・グールドの人生や音楽を見せてくれればそれでいいのに、という気がした。フランス語と英語が飛び交うところはさすがにカナダっぽかったけれど。
それにしても若き日のグールドの面影は、ほんとにイーサン・ホークに似てるんだよなぁ。
【本日のBGM】Goldberg Variations / Glenn Gould
この規則正しさ、感情を廃しているようにみえて実はすごく繊細で情緒豊かな演奏――朝に聴くと心が洗われるような気がして朝に聴くことが多い。1曲目がゆったりと始まると、何だか深呼吸をしてしまうんだな。